10年以上会社経営を成長基調で続ける難しさ
企業経営を考えていく中で「会社が10年以上、成長基調で存続できてい
る」企業の数は実は少数です。多くの企業は数年で廃業に至りますし、また
存続できたとしても1拠点?2拠点レベルの「家業」レベルから脱すること
ができない、また別のケースでは一時は一気に成長したけれどもその後急速
に業績が悪化したなど、様々な「成長を続けることができない」ケースの方
が多いからです。
実はこの「10年」という括りにはひとつの重要な意味があり、現在のよう
にライフサイクルの速い時代においては、10年が経過すればライフサイク
ルの成長期?展開期までの一連の流れ、すなわちブームの到来というチャン
スとそのブームの終息による危機を経験することになります。
つまり、10年間経営を安定基調におけているのは、この「業界のブーム」
にただ乗っているだけではなく、企業の地力で成長ができているということ
なのです。
残念ながらスクール業界においては、これまで「時代の波=業界のブーム」
による自社の成長を、「自社の力」とカンチガイしてしまうケースが多くの
企業でありました。その結果、ブームが去り、市場が縮小傾向になった途端
に業績が伸び悩んでしまうのです。
困ったことに、スクール業界のブームというのは、世間のマスコミなどで大
きく取り上げられる機会が少ないため、当事者の立場だと「ブーム」であり、
異常値の集客だと気づかないことなのです…。
「10年以上成長基調で経営を続けることができる」。
または、その道筋をつくることができる。これこそがこれからの厳しい時代
を生き残ることができるスクール企業の条件だといえます。
昨年12月のグレートカンパニーセミナーで講演をしていただいた、イシド
さんとジェムさんは、それぞれ、(株)イシド:1973年創業、(有)ジェム:
1981年創業ですから、どちらも30年を超える経営実績を持たれていま
す。
当然、時代の波が追い風のときも向かい風のときもあったわけで、それを乗
り越えるだけの企業力があるからこそ、現在の強い会社があることは間違い
ありません。
皆様のスクール経営においても、時代の波に流されない「強い会社づくり」
を目指していただければと思います。
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