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船井総研の伊藤でございます。

本日のメルマガでは、拠点展開の考え方についてお伝えいたします。
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拠点展開について考える

企業成長戦略の一つに、「拠点展開」という考え方があります。言わずもがな、スクールや学習塾などの教室運営においては、拠点となる‶教室数の拡大‶がそれを意味するものとなります。

その際、「○○の壁」という言葉を耳にされたことはありますでしょうか。
企業が成長していく中で、ある基準を乗り越えるために発生する障害・ハードルのことです。
この○○は、業態業種によって様々ですが、今回は「拠点数の壁」について考えたいと思います。

英会話教室の「拠点展開の壁」を例にお伝えします。

英会話教室の企業成長において存在する壁と思われるのが、
①2～3拠点の壁
②10～20拠点の壁
です。

3～4拠点展開を成功させてしまえば、そこから10拠点程度まで展開することは比較的スムーズであり、さらに20拠点展開を成功させるとそこから50拠点展開もその延長で可能だ、ということです。

それぞれの壁で乗り越えなければいけない経営課題

①2～3拠点の壁
ひとりの力のある経営者の管理の下であれば、1・2教室までは順調な運営が可能だけれど、そこから先は優秀な教室長の採用と育成、あるいは管理体制がないと伸び悩みやすいということが言えます。
経営者の意思とは別で教室を完璧に回すことが出来る教室長人財の有無がカギとなります。
時々、経営相談に来られる経営者様の中には、親族やたまたま優秀な人財がいることで、‶なぜか‶、‶なんとなく‶、上手くいっている企業様がいらっしゃいます。そうなると、「その人数×教室数」の範囲で企業成長が留まってしまいます。
つまり「採用・定着、管理体制の構築」が課題ということです。

②10~20拠点の壁
ここまで来ると、人材採用・育成・管理・拠点展開の体制が、経営者主導ではなく、経営幹部主導で行われていないと、その先の企業成長は鈍化しやすい傾向にあります。
どの会社でも活躍できるような、一流の経営幹部を複数定着させられているかどうかがカギとなります。

勿論、例外はあります。
しかし、中長期的な企業成長を考えたとき、これらの課題を根本的に解消できていないと、必ず何かのはずみで業績に綻びが生まれます。

複数拠点の運営で気を付けておきたいこと　～運営の手法は2つに分かれる～

弊社の研究会会員様には、すでに複数拠点展開されていらっしゃる会員様も多くいらっしゃいます。会員様の経営手法について見聞きしていると、「複数拠点の運営手法」は大きく分けて2つに分けられることがわかりました。

①各教室に「全運営機能を持たせる」手法

②各教室は「教務を全うする（レッスンを行う）だけの場所とし、大多数の機能は本部で一括管理する」手法

この2つです。

これらは、それぞれメリット・デメリットがあるのですが、近年の外部環境（優秀な人材採用が困難・デジタル化が進展など）を考えると、②の運営手法の方が時流に適応しているように思います。

具体的に②について述べますと、
・教室長は置かない→複数拠点の統括責任者はいる
・教室専任の講師を置かない→講師をローテーション
・各教室での出入金は行わない→デジタル化
・新規の問合せや入会手続き等は本部で一括管理→本部機能のセントラル化（販促活動も同じく）
・各教室では電話連絡は行わない→コールセンターのイメージ
等です。

これらができるようになると、各教室の機能を極限まで削減し、あくまで「教える場としての教室」機能が実現し、経営機能はすべて本部に集約することが叶います。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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