昨年、本レポートで「受験サプリ」が業界に与える影響についてお伝えしましたが、いよいよ流れが加速してきています。徐々にマスコミの露出が増えてきた受験予備校サイト「ｍａｎａｖｅｅ」の存在が業界の変化をさらに加速させようとしています。

ｍａｎａｖｅｅ自体はおそらくよほど運営体制や資本体制に変化がない限り業界のシェアを多数取ることはないでしょうが、彼らの取り組みによって、今後
「無料の受験予備校サイト」がドンドン量産されていく可能性が高いのです。
結局のところ、現在のネット予備校業界は「業界側の都合により過剰な利益を上げている」状態であるため、価格と消費者の実態の乖離が著しい業界です。そのためこうした業界を変えようとする流れは止まることはありません。

今後は、塾企業、ネット企業、人材派遣・紹介・就職企業などがこの分野に参入し、無料サイト、もしくは低単価サイトをつくるでしょう。
彼らの多くは無料サイトをつくってアクセス数を稼ぎ、それを本業の利益に飛ばすビジネスモデルがつくれるため、無料で提供が可能なのです。まさにデフレビジネスです。

この流れ（無料予備校サイトが量産される時代）がこの２～３年で進行します。
結果、ネット上には様々な品質の予備校授業コンテンツがアップされることになるでしょう。
この流れの中で、急速に危機が訪れるのが、１年で５０万以上徴収する予備校業界です。
一定の客層は確保できるものの、明確に客数は落ちてくることになります。
現状利益率が１０％前後の拠点や企業は破綻していくと思われます。

しかし、一方で「個別指導塾」業界にとっては、大学受験対応が可能になるチャンスが生まれるかもしれません。上記のようなコンテンツが氾濫する時代には、ネットの検索システムと同じで「情報を仕分けして自分へのおススメを教えてくれる」「わからないときに相談させてくれる」コーディネーターが必要になります。

教育業界の最新時流、成功事例、経営ノウハウが満載の無料メールマガジン

教育分野専門コンサルタントより、学習塾（集団・個別・自立）・スクール（英会話教室、プリスクール、そろばん教室、音楽教室、幼児教室など）・学童保育（民間学童）など「教育業界経営全般」の最新情報をお伝えいたします。
日々のコンサルティング活動の中での成功事例や、時流の変化、戦略論まで、最新のコンサルティングノウハウを随時掲載していきます！