なぜ、未来を見据える経営者は今、アメリカの”二つの顔”に注目するのか?

2025年7月17日配信

人口減少、市場の成熟、そして地政学的な変化。
私たち日本の経営者は今、かつてないほど複雑で、予測の難しい時代に舵取りを迫られています。
国内での改善活動や漸進的な成長だけでは、
企業の未来を描きにくいと感じておられる方も少なくないのではないでしょうか。
こうした時代だからこそ、
視線を世界、特に変化の震源地であるアメリカに向けることに、
極めて重要な意味があると考えています。

しかし、その注目すべき対象は、
かつての「強いアメリカ」という一面的な姿ではありません。
今の米国には、日本企業が学ぶべき、
全く異なる**“二つの顔”**が存在します。

【第一の顔:テキサス】 市場創造のダイナミズム

一つは、テキサス州に見られる「市場創造のダイナミズム」です。
かつてカウボーイの地とされたテキサスが、
今や世界中から企業を惹きつける巨大な経済圏となっていることはご存知の通りです。
しかし、注目すべきは単なる経済成長率ではありません。
トヨタ自動車が北米本社を移転し、地域に根差した巨大スーパーH-E-Bが圧倒的な支持を集め、
ZohoのようなIT企業がシリコンバレーから移転して農場跡地に本社を構える。
これらの動きが示唆するのは、
新しい産業エコシステムが、
ゼロから、そして意図的に創り出されているという事実
です。
異なる業種の企業群が有機的に結びつき、
新たなサプライチェーンと雇用を生み、それがまた新たな企業を呼び込む。
この熱狂とも言える循環は、成熟した日本市場で次の一手を模索する私たちに、
「市場は発見するものではなく、創造できるのではないか」という根源的な問いを投げかけます。

【第二の顔:シリコンバレー】 静かな、しかし根本的な社会変革

そしてもう一つの顔が、
シリコンバレーで起きている「静かな、しかし根本的な社会変革」です。
世界のイノベーションを牽引してきたこの地では今、
AIや自動運転といったテクノロジーが「実験」の段階を終え、
ごく自然な「日常」へと溶け込み始めています。
象徴的なのは、完全自動運転タクシー「Waymo」の存在です。
もはや特別な乗り物ではなく、人々が当たり前の移動手段として利用する光景は、移動という概念そのものに、
静かな、しかし根本的な変化が起きていることを物語っています。

マイクロソフトのAIラボでは、
ビジネスの意思決定や業務プロセス自体がAIによって再定義されつつあります。
このような変化は、単なる効率化に留まらず、
企業の競争優位の源泉そのものを変えてしまう可能性を秘めています。
これは遠い未来の話ではなく、
今まさに世界のビジネス環境の前提となりつつある現実なのです。

変化の兆候を捉え、次なる一手へと繋げる「経営者の構想力」

これらアメリカの”二つの顔”から私たちが学ぶべきは、
個別の成功事例以上に、
変化の兆候を現場で捉え、自社の文脈で再解釈し、次なる一手へと繋げる
「経営者の構想力」そのものではないでしょうか。
日本企業が海外、特にこの複雑な米国市場で成功を収めることは可能か。
その問いに対し、一つの答えを示してくれるのが株式会社オープンハウスの挑戦です。
日本の不動産会社である彼らが、
言語も文化も異なる米国でいかにして事業を急成長させたのか。
その軌跡は、海外展開のリアルな課題と、
それを乗り越えるための普遍的な要諦を、私たちに教えてくれるはずです。

マクロな市場創造から、ミクロな社会実装
そしてリアルな海外展開の最前線まで。
これらの変化の”現場”に身を置き、五感でその熱量や変化の機微を感じること。
それこそが、不確実な時代を航海するための、
最も確かな羅針盤を手に入れる方法だと、私たちは確信しています。

【関連情報】 本コラムで触れたテーマにご関心をお持ちの経営者の皆様へ

私たちは、テキサスとシリコンバレーの最前線を体感し、
未来の経営のヒントを得るための視察ツアーを企画しております。
本ツアーでは、本文でご紹介した企業の訪問や、
各分野の専門家であるリチャード・カッツ氏、オープンハウス米国支社長、鈴木友也氏を招聘し、
多角的な学びの機会をご提供いたします。
宣伝を意図したものではございませんので、
ご興味のある方のみ、下記より詳細をご確認いただければ幸いです。

驚きのサステナグロースカンパニー海外視察セミナー@アメリカ




◆期間:2025年9月7日(日)~ 9月14日(日)<8日間>
◆訪問都市: サンフランシスコ(シリコンバレー)・テキサス(オースティン・ダラス)
◆テーマ:AI活用から次のステージへ進むアメリカ~持続的イノベーションが起こる国から学ぶ日本企業の成長のヒント~
◆参加費
①会員企業様 165万円(税込)
②一般企業様 170万円(税込)
※参加費には、航空券、ホテル、バス(現地移動費)などが含まれます。

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