【冬期講習前必見】保護者面談記録が週4時間→20分へ超短縮!AI活用術

2025年10月9日配信

いつもご愛読いただきありがとうございます。
株式会社船井総合研究所の山本 拓です。

さて、少子化と人件費の高騰が進む中、学習塾経営における最大の課題は、「教育の質を落とさずに、いかに講師の負担を減らし(価値を生み出し)、生徒単価に見合う人的サービスを提供できるか」です。

多くの経営者は、AIを導入する際、生徒募集(LLMO対策)や、AI自体を商品として捉えがちです。しかし、真に成功している塾は、AIを、講師・社員が本来集中すべき『人間らしい関わり』のための時間とリソースを解放する存在と位置づけているようにも感じています。

そこで本日は、講師の業務負担を劇的に軽減し、結果として生徒の満足度と塾の収益を同時に最大化する、学習塾におけるAI活用を具体的な事例と共に解説します。

現場の講師の負担を劇的に削減する鍵は「間接業務」にある

講師が疲弊する原因は、授業そのものではなく、授業前後の教材準備、採点、進捗管理、保護者への連絡文作成といった間接業務です。
私自身、前職が学習塾だったため、この「間接業務」の多さがどれほど現場講師の時間を圧迫しているか痛いほどよくわかります。情熱を持って生徒に向き合いたいのに、夜な夜な教材や事務作業に追われる、そのジレンマが本当に大変でした。

だからこそ、これらの業務をAIに委譲し、またAIによってアップデートすることで講師の人的資源を解放することが、教育の質を高める最短ルートだと確信しています。

「人にしかできない指導」を最大化させるAI活用事例6選

1.小テストがたった5分で完成、生徒に合わせた「類題・振り返り問題」の自動生成
 生徒がつまずく根本原因を見つけるのは、講師にしかできない仕事です。その原因が特定できたらGemini等のAIに例題を染み込ませることで、進度にあった類題や、単元を復習する例題を即座に生成させることができます。同時にこれまでの指導蓄積を活用した解答・解説を作成してくれるように作成することもできます。これにより、講師は問題作成と解答解説にかける時間を圧縮でき、生徒がトライ&エラーを繰り返す中で見えてくる根本課題へと集中できます(ただし解説は必ず人のチェックをするようようにしてください。)

2.面談記録 週3時間がたったの20分で!保護者面談記録の自動要約
 Zoomなどのプラットフォームを利用した保護者面談が増える中、AIを活用すれば、面談内容の文字起こしや他講師との共有事項の要約が可能です。これにより、講師は記録作成を効率よく行えます。
その分、人の仕事は、保護者さまのトーンや微細な想いといった「感情・洞察」に注力できます。例えば、面談後は、AIが要約した内容を講師が振り返りながら「この話をした時、このような不安を抱えていたから、次の指導ではこの点に注意しよう」といった、人にしかできない重要な記録を追記することで次回以降の指導計画に役立てることが可能になります。
効果的な活用としては、記録を単に残すだけでなく、文字起こしをする際の「履歴に残すべき項目」を教室全体・塾全体で統一しておくと、後の経営分析や指導の標準化に大きく役立ちます。

3.これで販促時期にゆとりを持って営業できる!季節講習・定型連絡文の生成
 講習案内、授業案内、新年度案内といった販促物の作成は、毎年の定型業務でありながら、他塾の戦略や市場の動向を鑑み、臨戦的に動くため、膨大な時間を要します。
この作成業務にAIを活用することで、スピードが劇的に向上します。AIが前年の案内データ等を活用し、新年度の方針をもとに最新版を即座に作成してくれます。
また、保護者向けの定型的な連絡(お知らせ、ブログ、補習案内など)もAIに作成してもらい、講師は「生徒の具体的な成長エピソード」の加筆修正に集中できます。これにより、人的資源を事務作業から解放し、教育の質を高めるという最短ルートを進むことが可能になります。

4.自塾の蓄積を活用し、独自AIを作成
 Googleが提供するNotebookLMというツールを活用すれば、教務の成功事例、ノウハウ、社内のQ&Aを格納した「独自のAI」を構築できます。
蓄積可能なデータは、テキスト、PDFはもちろん、サイトやYouTube/MP4/MP3などの動画・音声データにまで及びます。この独自のAIは、単に質問に答えるだけでなく、4択の選択問題集やレポートを自動で作成する機能も備えています。これにより、若手講師が初期段階で抱く疑問や、教務に関する知識を、いつでも引き出せるようになり、人による教育工数を大幅に削減できます。さらに、「受講科目登録の方法は?」「この場合の料金は?」といった事務的なルールやマニュアルの疑問にもAIが即座に回答することで、業務の属人化を防ぎ、全講師がスムーズに働ける環境が実現します。

5.写真撮影・掲載許可を取る手間が大幅削減!AIによる画像生成
 SNS発信・コラム発信において、生徒の学習意欲や教室の活気を伝える視覚素材は非常に重要です。これまでは生徒の写真や授業風景を撮り、そのたびに掲載許可を取る必要がありました。しかしAIを活用し画像生成をすれば、短時間でアピールしたい視覚素材を作成することができます。
 注意が必要なのは、「生成AI画像っぽく」なってしまうこと。その場合はポジティブプロンプト(例えば:50mmレンズ、F2.0、柔らかな朝の自然光)の指示やネガティブプロンプト(例えば低品質な描写、不自然な手足などは避けて)の指示を明確に伝えるというテクニックを用いることで、高画質で雰囲気にあった素材を迅速に作成することができます。更に、裏技として教室の風景画像を染み込ませておけば、あたかもその教室で取り組んでいるリアルな様子が生成できます。※必ず利用するAIツールの利用規約をご確認ください。

6.デザイン知識不要! Canva AIで販促物を高速作成
 Canvaは大きく発展し、学校現場での導入が一気に進むほどに進化しています。特に有料版のCanva
AIは、文字で指示するだけでハイクオリティなデザインを作成してくれます。デザインの専門知識がなくても、目を引くチラシや月次通信を月次で迅速に作成・配信できます。作成時間とデザインコストを削減することで、講師はデザイン業務から解放され、教育コンテンツの中身(生徒のリアルな成長や事例)の創出・努力に注力できるようになります。

解放された時間を「生徒・保護者との対話」に

これらの業務が効率化されることで講師の時間が創出されます。その時間を、AIには代替できない「生徒の悩み」への傾聴、「学習意欲の向上を促す」生徒面談、「保護者とのきめ細やかな対話」といった人間同士の関わりに注力していきましょう。これこそが期待値を超え、地域一番塾になるための大事な点です。
 本コラムを最後までお読みいただいた方は、AI活用に高い意識をお持ちの経営者様かと存じます。だからこそ、ここで強くお勧めしたいのは、社内で「AI活用委員会」や「AI活用プロジェクト」を発足させること。
インターネットが登場した時と同様に、このAIにも劇的な変革のインパクトが起きています。AI活用によって「何が実現できるのか?」「自塾としてAIを3年後、10年後にはどの段階まで活用していきたいか?」を見据えて方針を定める(仮でも構いません)ことが、単なる業務改善に留まらない、持続的な成長のための経営戦略となると確信しています。
 

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この研究会は、スクール・学習塾に特化した会員型組織で、全国の地域一番クラスの成功事例や、教育業界専門コンサルタントのノウハウを学ぶことができます。
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