『危機回避のためのチェックリスト』FCシステムから長期の大成功は生まれない「フランチャイズの大きなリスク」
今号より危機回避チェックリスト編ということで、スクール企業の未来に起こりうる「危機」のいくつかをご紹介し、皆様の企業の危機回避の参考にしていただけたらと思います。第一回目は「フランチャイズシステム」のリスクについてです。
加盟する側、加盟させる側どちらにとってもスクール業界では、圧倒的に成功例が少ないにも関わらず「メリット」ばかりに目がいってしまうケースが多いようです。
加盟させる側にとってはロイヤリティという安定収益が大きなメリットに見えてしまい、その背後に潜むとてつもない大きなデメリットが見えていない。加盟する側にとっては、ビジネスモデルが買えるメリットと多少のロイヤリティリスクは把握できているものの、もっと大きなデメリットが見えていない。これが実態だと思います。
フランチャイズシステムの最大の課題は、想定売上に到達しないことやロイヤリティの問題、商圏バッティングの問題などではなく、クチコミ時代の中で「1社の不祥事が全ブランドのマイナスに直結してしまう」「そもそも模倣しやすいビジネスモデルであり、競合が後発組で参入し放題」というのが企業経営における最大のデメリットなのです。
フランチャイズシステムはその性質上、どうしても「加盟する企業」側の審査体制は甘くなります。その結果、「儲けるため」に加盟した企業が徐々に増え、さらにはその加盟した企業の品質管理を徹底するには膨大な本部の管理コストが必要になります。
その増加した加盟企業の中の数社が問題を起こした場合、どのようなことが起こるでしょうか?
ネット上には「そのスクールブランド名」の悪評が溢れかえり、加盟企業の1社の不祥事がさも全ての加盟企業の問題のように扱われてしまうのです。
他業界の事例ですが「グルーポンのおせち問題」を覚えていますでしょうか?あのケースが近いといえます。教育業界においては数年前の京進問題などが近いケースだといえるでしょう。
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